熊本に技師が呼ばれたのは15日目。地震のとき、技師は何をするのか

公開 2026.08.21

対応は不要です。念のため読んでおいてください。

主任・技師長は、2週間ぶんの穴を、誰がどう埋めるかを決める側です。

公開時点の情報です

なにが変わった

8月、熊本の被災地に診療放射線技師が派遣されました。要請が出たのは、地震から15日目です。災害支援ナースは2日後、歯科は6日後に動いているので、技師がいちばん最後でした。遅れたわけではなくて、技師の派遣は「急性期を除く3日以降から1ヶ月」と技師会が自分で決めています。

なにをすればいい

今すぐやることはありません。ひとつだけ置き換えてほしいのは前提のほうで、自分の施設が被災したとき、外から技師が来るのは2週間くらい先になります。その間は、いまいる人数で回すことになります。

知っているとどうなる

技師が呼ばれるのは、放射線を測るためではありません。止まった検査を動かすためです。だから病院が動きはじめる時期まで出番が来ない。呼ばれる理由と、呼ばれる時期が、ひとつにつながります。

発災から何日目に、どの職種が動いたか
いま見ているもの
熊本の被災地に、いつ誰が入ったか
発災地震医療施設92か所が被災
2日目災害支援ナース急性期の医療とケア
4日目臨床検査技師避難所のDVT検診
6日目歯科(JDAT)口の中の管理
15日目診療放射線技師止まった検査を動かす
技師が呼ばれたのは 15日目 (看護は2日目)

手前の3つは1週間の中に固まっていて、技師の前だけ9日あいています。遅れたのではなく、技師の派遣は「急性期を除く3日以降から1ヶ月」と決められています。

ここは、まだ分かっていません

今回の派遣の中身が分かりません。何人が、どこの施設に入って、何をしたのか。8月18日のお知らせには書かれていません。翌19日のページは「必要な対応を進めています」と続いている書き方なので、いま続いているのかどうかも、どちらとも読めます。 厚生労働省の対応報も、原本を取れたのは8月7日の第42報までです。派遣要請が出た8月12日以降の報に、診療放射線技師の記載があるかどうかは確かめられていません。 断水と画像の装置の関係も、この記事では踏み込んでいません。冷却に水を使う装置はありますが、方式は施設によって違います。「断水したから撮れなくなる」と一般化できるだけの裏付けを持っていないので、厚生労働省が出している施設数までにしています。 もうひとつ、事業報告書の「延べ377名」の「延べ」が、これまでの累計なのか、いま有効な登録者数なのかも書かれていません。この記事では原文のまま「延べ377名」と書いています。分かったら、この記事を更新します。

田爪

技師をやっていたころは、「災害派遣」と聞くと、もっと特別なことをしに行くんだと思っていました。現地でしか要らない技術があって、それを持っている人が呼ばれるんだろう、と。

実際は、穴埋めでした。向こうの現場で足りなくなったところに入る。しかも15日後で、3泊4日です。

来ないよりは、ずっといいと思います。ただ、それで全部なんとかなる話でもない気がしますけど。

・ 元・診療放射線技師 → 医療系ソフトウェア開発
書き手について →
ほかの記事